Speed Triple

イギリス トライアンフ社の900cc3気筒バイク。
もともとマルチエンジンが好きで、そのくせエンジンに味わいだとか個性を求めるから、
他に例の無い3気筒というものに強烈にひかれてしまった。
1100、1200ときて900に排気量を落とすのには少々抵抗はあった。
しかも過去に前傾がきつくてGSX−RからXJRに乗り換えたのにまた前傾姿勢に戻る。
理屈ではなくトライアンフの魔力にハマって買ってしまった。

納車時の写真
元々Fフォークが突き出しているので
ハンドルはトップブリッジ下から上に
移動しておいてもらった
それでもまだ結構な前傾
低さよりも遠さが問題。
この時期念願の車庫付に引越し
車庫があるとバラしたまま途中で
作業中断できるしすごく便利
「SpeedTriple」のロゴとイギリス国旗が
センス良く決まっている
シートは高めで幅も広いため足つきツライ
重心も高めでグラッと来ると怖い
更にタンクは25リットルと大容量で
ガソリンの横揺れを感じる
全身真っ黒の車体が迫力
上を向いた2本出しマフラーとあわせて
後姿がすごくイイ

ノーマルマフラーは一見カーボン調だが
実は樹脂を巻いたもの
結構迫力のあるいい音がする
メーターはかなりお気に入り
ホワイトパネルのシンプルな二眼
クラシカルな雰囲気でセンスがいい
インジケーターは一見単なる丸い穴で
点滅、点灯するとマークが浮かび
上がるようになってる。
最大の個性となる3気筒エンジン
ぬくもりのあるイイ回り方をする
特性はフラット。 トルクは分厚い
低速から車体をグイグイ押し出す感じ

見た目はなんともゴツくて大きい
表面は結晶塗装で高級感がある
外装を交換
95年型のオレンジ
やっぱり色って大事なもので
雰囲気がガラッと変わった
注目度も随分あがった
トップブリッジ上に移動したハンドルを
更に手前にするためにハリケーン製
CBR1100XX用ハンドルに交換

キャリパーをNISSIN6potに交換
一般走行だと極普通だが
峠などでハードな走りをすると
素晴らしい効きとコントロール性を発揮する
英レネゲイド社のスリップオンマフラー装着
2本で6.6kgの軽量化
更にズ太い迫力のある音になった
倒しこみも気持ち軽くなったようだ
英国人を想定したポジションは
170cmで細身の自分には大柄だ
ハンドルも遠くタンクも幅広い
峠では大きな車体と格闘するような
感じになる
雑感
3気筒エンジンのぬくもりあるフィーリングはとても気に入っていた。もう少しくせがあってもイイかなとも思うが、分厚いトルクでゴリゴリ押し出す感じがよかった。
若干濃い目のセッティングになっているらしく、それが面白さの演出になっているが、同時に燃費の悪さにもなっているようだ。
どんな走り方をしても、リッター20km走ったことは一度も無かった。
デザイン的にも、日本車には無い個性があるが、タンクだけは色気も遊び心も無い当たり前の形をしている。
25リットルタンクは大きすぎ。21〜23くらいが丁度イイ。容量を減らしてその分スリムにして欲しかった。

最大のネックは重さ。極めて頑丈に作られたエンジンと車体は重さに現れた。エンジン、フレーム、ホイール、ステー類、全てが過剰にゴツイ造りのように見えた
公称209kgの乾燥重量は実は216kgが真実。しかし216kgすら疑いたくなるほど重かった。
手足の長い英国人向けの大柄なポジションはハンドル交換によって改善された。

初期のトライアンフはどこかクラシカルでイイ雰囲気をかもし出していたが、フルチェンジするごとに奇抜な方向へとシフトしていった。
やみくもに日本車を追いかけるのではなくイギリスらしい味と雰囲気を失わないで欲しいと強く願う。
諸元
全長
ホイールベース
シート高
乾燥重量
最高出力
最大トルク
圧縮比
ボア × ストローク
燃料タンク容量
Fタイヤ
Rタイヤ
2152mm
1490mm
790mm
216kg
98ps/9000rpm
83nm/6500rpm
10.6:1
76×65mm
25リットル
120/70−17
180/55−17
カタログより

96年までのトライアンフの総合カタログは1冊 4$の遊び心たっぷりの豪華なもの。

94年のスピードトリプルの見開き写真は
鎖に「繋がれた黒い犬」 と 「チェーンロックがかけられた黒いバイク」 の対比が面白い。
95年のカタログでは鉄鋼所らしき工場内に置き、
飛び散る火花の色と、新色のファイヤーボールオレンジの色を対比させている。

トライデントのタンクのラインを職人が手描きしている(!)風景や、
シャシーダイナモ上での走行テスト担当が
「年間1万マイル走っているが彼はどこにも行っていない」という記述など、
ユーモアたっぷりに開発者達の顔を紹介している。

写真はどれもとても綺麗で、走行写真がほとんど使われておらず、
自然や街の中に静かにたたずんでいるシーンが多い。この辺も「大人のバイク」を感じさせる。